2020-05

休日は神官戦士!

盗賊ディーンの「目」

一連の流れを見ていた盗賊ディーンが、不愉快そうに吐き捨てる。 『けっ! どいつもこいつもガキにいいように丸め込まれやがって、情けねぇ』  そして『私』を一瞥すると、からかうような口調で喋り始める。 『で、俺も救ってくださるってのか? 笑わせ...
休日は神官戦士!

魔術師カイヴァンの「力」

忠実な仲間を得た『私』は、次に魔術師の方を向く。 『フッ、脳の足りない愚者は言いくるめたようだが、このカイヴァンにまで通じると思っては困るな』  魔術師は軽く頭を振り、自信の有る、しかし悲しげな顔で語る。 『言っておくが、先ほどの手は私には...
休日は神官戦士!

出会いと戦士ローデリック

『話は聞かせてもらったわ、あなた達は全滅する!』 『な、なんだってー!?』  談笑していた三人は、驚愕の表情を浮かべてこちらを見やると、興味を失ったようにそのまま座りなおす。 戦『何だ、ガキかよ』 魔『フッ、将来性はありそうだけどな。今は無...
休日は神官戦士!

閑話と仲間?

人間である以上、間違いは誰にでもある。いや、間違いを自覚、克服し、より良い状態になるというのが人間の本懐とも言える。そう、人はそうやって経験を魂に刻み込み、進化していく存在なのであろう。ましてや、初めてやるゲームでミスをしないなんてあり得る...
休日は神官戦士!

まずは現状把握ね

ドラゴン語か…一応こっちもこうしておこう。使うかどうかはともかく」  龍治がまたマスタースクリーンの裏で何か書いてる。 「龍治?」 「ちょっと修正をね…じゃあ始めようか。どんな場面からにする? 特に希望が無ければダンジョンの前からになるけど...
休日は神官戦士!

『私』の名前

神官。それは神の奇跡を地上に顕現させる神の使徒。その奇跡とは、ある時は傷を癒し、またある時は邪悪な者を寄せ付けない結界を張り、最たるものは死者を冥府から呼び戻す事すら出来るという。 「真輝ちゃーん。そろそろ決まらない?」 「も、もうちょっと...
休日は神官戦士!

『私』の就活

能力値が決まり、これで『私』の土台ができた。我ながら、なかなか優秀なのではないだろうか。 「職業はどれにする? 能力値的には何でもできるけど」  これはもう、悩む所なんてない。 「私自身がなるなら、もちろん神官よ! 清く優しく儚く美しく、皆...
休日は神官戦士!

『私』ってどんな娘?

「じゃあ真輝ちゃんを作るという事で…なんかやらしく聞こえるね」 「なに考えてんのよ!?」  赤くなった龍治に突っ込む。 「いたた…えーと、まずは種族からだね。…真輝ちゃんって人間?」 「真顔で聞く事かーっ!?」  今日最大級の突っ込みが龍治...
休日は神官戦士!

トライ&エラー

どんな事にも全力で取り組む少女「真輝」。父の本棚を(小遣い稼ぎに)漁った所、なにやらゲームを発見。これはやらねばなるまいと、近所に住む暇してるであろう「龍治」を巻き込み、いざ冒険の旅へ!